先々にどんな事があるかはもちろん誰もわかりません。日本人の平均寿命まで生きるとしたら、男性で約81歳、女性で約87歳まで人生は続きます。
例えば定年を60歳と考えた場合、あと20年以上生活していく事になります。その間、雇用延長や嘱託という形で勤務したり、他の仕事についたり、職につかず預貯金や年金で暮らしていったり、生活スタイルは様々でしょう。いわゆる老後で、趣味や娯楽があれば気も充実して楽しく過ごせるでしょうが、特に趣味や好きな事が無い人であれば、仕事をしないという日々をどう過ごすか悩む事もあるかも知れません。
定年なんてまだ先だし、現役を退いたら後は余生、のんびり暮らせば良い。そう思っている人もいるかも知れません。しかし、定年しても頭は冴え仕事もバリバリできるという人は沢山います。そういった人達は60歳でキャリアを終わらせず、仕事をこなしていきます。
65歳以上のいわゆるシルバー世代になってから、身体にガタが来る人がいます。それは長年蓄積した不健康な生活スタイルなどが原因となり、不調をきたすというものです。中には、シルバーになれば体が悪くなるのは当然、それは運命であり、先の事だから気にしないという人もいるかも知れません。しかし、先ほど記述しましたように、定年しても頭は冴えています。身体にガタが来たことに対し、嘆き悲しむ事は必然です。
仕事優先の生活で、日頃の健康に対するケアができていなかった、お酒を沢山飲みタバコを吸って、メタボ体型も何となく気にせず過ごしてきた。そうやって長年蓄積してきたリスクが、シルバーになってから病気へとつながっていく。そういう怖さがあります。
手術をしたり入院する事もあるかも知れません。それ自体は我慢すれば何とかなるかも知れませんが、手術をしても完治しなかったり、入院生活が長引いて足腰が弱ってしまう事もあり得ます。
足腰に関しては、長期間入院して身体を動かさなくなればすぐに弱ってしまいます。そして自分1人の力で歩けなくなる事もあります。頭はしっかりしているのに体が言う事を聞かなくなり、日常生活が不自由になります。「やっぱり健康が一番だった」。そう思う日が来ます。
では、未来の健康を維持するために何ができるでしょうか。それは、まず後悔をしない日々を送る事です。不自由になって初めてもっと健康に気遣っていれば良かったと思い返す事になります。将来の自分が納得できる生活を送る事が、後悔を食い止めます。
食べ過ぎ飲み過ぎに気を遣い、バランスの摂れた食生活を送る。不摂生には気を付けてタバコは吸わない。散歩やジョギングなどで足腰を鍛える。忙しい日々で健康に対する意識が二の次になってしまう事もあるでしょう。一定レベル以上の生活水準により、どうしても贅沢な食生活になったり、飲みに行く機会が増える人もいるでしょう。そこに落とし穴があるのです。何が贅沢なのか、考える余地はあります。
食事にお金を使うとしたら、単に美味しくて高級なものばかり摂るのではなく、素材を生かした体に良い食事を摂る事も贅沢と言えるのではないでしょうか。
例えば無添加にこだわれば、相応の値段になります。また、家庭料理は手間暇が必要な分、非常に価値があります。外食ばかりではなく、手料理を摂る事も健康に良いでしょう。
足腰は本当に大事です。不自由になればトイレも一人で行けなくなってしまい、相当不便な生活を強いられる事になります。休みの日に散歩したり、職場と家の間を10分歩くなどの工夫でも、足腰の健康維持に役立ちます。
人生は長く、何が起こるかわかりません。お金も大切ですが、健康も価値のあるものだという事を意識できれば、充実したシルバー生活を送れるのではないでしょうか。
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