人と比べて劣っていると感じてしまう事はありませんか。それは、誰しもが持ち得る感情です。決して自分だけが持っている思考ではありません。確かに優劣のつく事であれば、勝ち負けのような判定がついてしまう事もあるかも知れません。しかし、人生においてその勝ち負けはほんのワンピースに過ぎません。人には色んな面があります。特性や思考というのは十人十色、人によって全く異なります。
確かに人と比べて落ち込む事もあるでしょう。ネガティブな発想というのは癖になりやすいものです。ただ言える事は、比べても仕方がないという事です。自分としてベストを尽くしているのであれば、それ以上考えても仕方がありません。やるべき事やなすべき工夫をして、現在があるなら、堂々と受け入れる事ができます。
また、一面だけ見て周りと比較して足りていないと感じたとしても、他の面で人より優れている部分があります。それは技術なのか能力なのか考え方なのか性格なのか、フォーカスされていないだけで優れた面は必ずあります。ただそれに気付いていないもしくは謙虚過ぎて自分で認められていないかどちらかです。
人に対しての評価を口にする事は意外にありません。心の中で思っていてもそれを言葉にしない人が多いのが現状です。それは日本人特有の事なのかも知れません。自分の良さを自分で気づいていないのであれば、周りに評価されない限り自覚する事はできません。
絶対にその人の個性の中に、素晴らしい部分があります。それが誰よりも勝っているとか、そういう事ではなく、誰しもが認める事のできる優れた面があるという事です。
では、自分の良さを知るにはどうするか。一つは客観的な意見を聞く事。親しい友人や家族に、自分の個性について聞いてみる。あなたの事を良く知っている人であれば、人間性を認識しています。なかなか切り出しにくいかも知れませんが、確実なやり方と言えるでしょう。
もう一つはカウンセリングを受ける事。世の中には、人の話を聞いて分析をする事を得意という人が沢山います。質問を重ねてその人の人間性を判別したり、会話のやり取りを通じてその人の個性を知る能力を持っています。例えば心理カウンセラーと呼ばれる人達がそれに該当するでしょう。ネットやココナラなどで調べれば、多くの専門家がヒットしてきます。
そして、別の方法としては、自分で自分を知る事。性格診断などで自分の特徴を知る事です。幾つかある性格診断の中に、エゴグラムというものがあります。これは、その人がどういう性格で、どういった行動に移すかという傾向がわかります。これもネットで調べればすぐ出てきます。
また、誕生日占いも侮れません。動物占いや四柱推命などは、統計学に基づいていますから、割と当てはまるという人も多いでしょう。
そして、当相談所が推奨しているのが自分史の作成です。これは、それまで育ってきた中でどんな出来事があって、その時どう思ったかを年表形式で書き出すというものです。また、自分の性格を書き出し、背景を自己分析します。その作業は客観的なもので、改めて自分はどういう人間でどんな思考の癖があるかを見える化できます。
そうやって、色んな手段を用いて客観的に自分を知る事で、自分の特性を理解する事ができます。完璧な人はいませんが、その逆も然りです。皆、優れた部分や誇れる面を持っています。そして、それを自覚できていない人も多くおられます。是非、自分がどんな人間かを知って頂き、自己肯定感を高めて頂きたいと思います。

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