一年のうちにパートナーと出会う事を目標に、重点的に婚活に取り組んだ。
街コンやお見合いパーティに行ったり、複数のマッチングアプリに登録した。相席バーに行く事もあった。
しかし、彼氏ができる事は無かった。自分が選び過ぎているのか、周りがもっと若くてかわいい子を狙っているのか、理由はわからないが、なかなかいい出会いが無かった。
他に考えられるとしたら、約10年好きな人もおらず恋というものをしてこなかったためか、トキメキを感じる事が少なく、異性に対するテンションがなかなか上がらない事も原因かも知れない。本当は良い人に巡り合っていたのかも知れないのに、せっかくの出会いを恋愛音痴のため逃していた事もあるだろうか。
20代の時は恋愛の延長に結婚をイメージしていたが、今は違ってきている。30代もあとわずか。正直焦りを感じていた。何とか彼氏を見つけてそこからお付き合いしていくとして、結婚は一体いつの話なのだろうか。そう考えると気持ちも沈んでくる。
もちろん暗い毎日を過ごしているわけではない。仕事にはやりがいを感じるし、ヨガやジムで身体を整えている。カフェ巡りもマイブームである。この間は福岡に行ってきた。北海道に並ぶグルメな土地だ。博多は何回でも行ってみたい所だ。
そして誓いを立てた時から月日は流れ、38歳になっていた。いよいよ結婚相談所への入会が現実味を帯びてきた。周りの意見を参考にできればと思ったが、知り合いで結婚相談所を利用した人はいなかったので、自力で探す事にした。
ネットで検索をかけたら、相当数ヒットした。どこを見たらいいのか途方に暮れてしまった。とりあえず今日は検索をかけて沢山相談所がある事を知れたから良しとしよう。そう自分を納得させた。しかしこのペースではいつになったら相談所に入会できるのか。結婚相談所に対する知識が皆無だったので、次の予定の無い週末にパソコンとにらめっこして結婚相談所の研究をする事にした。
よく聞く話しだが、結構な費用がかかる。単純に成婚するまでの費用を計算すると、数十万円必要になる。もちろん早く退会すれば月会費はそれだけ浮くのだが、どれくらいの期間活動するかはわからないので、イメージで1年かかると計算してみた。
結婚相談所と一括りにするには、料金体系など、様々である事がわかった。最初に高い料金がいるが成婚料は取らない所と、最後に高値の成婚料を設定している所があった。後から知ったが、前者はデータマッチング型結婚相談所(結婚情報サービス)で、後者は仲人型結婚相談所と分類されるらしい。
この定義付けは自力で理解するのは難しいと思った。よく聞く大手の結婚相談所はデータマッチング型が多いようだった。
これらの見分け方はやはり料金体系で、これも後から知ったが、成婚の定義はどこも同じに見えるが正確には違うらしい。
なぜ後から知ったかというと、一番初めに無料相談をしてくれる先で、結婚相談所について詳しい知識を教えてくれたからだ。そこは仲人型の結婚相談所だったのだが、色々と教えてもらい勉強になった。親切なカウンセラーさんだった。
成婚料は高くつくが、最後まで面倒を見てくれるというメリットもあり、仲人型にする事にした。
結婚相談所には幾つかの連盟が存在している事も分かったが、どれがいいのかよくわからなかった。
地域で絞ってみて、おススメ相談所のサイトを見たりもした。正直どこがいいのか分からなかったので、まず10社に絞る事にした。それぞれの相談所の料金体系、特徴、サービス内容、実績、カウンセラーの人柄など、サイトから見て取れる情報を比較してみた。
総合的に見て、いいなと思える3社を選び、無料相談を申し込んだ。無料カウンセリングに行くと、結婚相談所の仕組みの他に、自分の恋愛歴やどんな結婚生活を希望するかなど、色々と聞かれ話をした。
最初の結婚相談所はどういう活動をしていくか詳細を教えてくれた。2社目は、既に無料相談の経験がある事を伝えると、結婚相談所の活動で気になる事などを質問して教えてもらった。3社目でも一通り活動内容を聞いたが、大体知っている事だった。これまでやってきた婚活の内容や自分の思う結婚観などを聞かれた。
価格については事前にネットで調べて手頃な所を選んでいたので大差は無かった。面談内容は三者三様で、カウンセラーさんは皆良い人だったが、2社目の結婚相談所が、理系目線のカウンセラーさんで波長が合ったので、実績面では弱かったがそこにする事にした。
いよいよ結婚相談所での婚活が始まる。そう考えるとテンションが上がった。目指すは短期決戦だ。そして必要書類を集めた。
写真館で写真を撮るのは初めてだったので、ワクワクした。見栄えを考え服装を選び当日を迎えた。カメラマンさんが盛り上げてくれたので笑顔の良い写真に仕上がった。ちょっと詐欺かな?とも思ったがお見合い写真はこんなもんだと自分に言い聞かせた。
PR文についてはカウンセラーさんが教えてくれた見本を参考にして作った。あまり個性のある文章が作れなかったが、読んだ人が自分の事を理解してくれる内容になるよう心がけた。後からカウンセラーさんに添削してもらい、自分としては良い感じものができあがった。
そしていよいよ結婚相談所の活動が始まった。
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